秋田県Y・ボード担当 永田
2025年10月18日(土)~10月19日(日)、ホテルサンルーラル大潟において「第5回あきたY・ボード勉強会」を開催しました。今回は秋田県単独で宿泊を伴う形式での開催は実に6年ぶりとなります。
集客につきましては総勢43名(宿泊23名、日帰り参加20名)と多くの皆様にご参加を頂きました。また、日本ライフライン、コーディスジャパン、メドトロニック、メディキット、日本光電の5社に共催を依頼し、電気生理学検査(EPS)、人工心肺、人工呼吸器、補助循環、EVT、ペースメーカー、透析、モニターなど多くの分野について若手CEが押さえておくべき多岐にわたる分野を網羅した内容としました。今回の“裏テーマ”は若手CEに「座長・演者」の経験を積んでもらうことでした。しかし、分野によっては人材が見当たらず、選定段階においては大変苦戦したことも事実です。このことから、秋田県内での人材育成・人材発掘の重要性を改めて痛感しました。
今回のテーマは「Mind the Gap」としました。特にロンドンの地下鉄で使われる「電車とホームの隙間にご注意ください」という意味の有名なフレーズですが、ここでは スキル・知識・経験のギャップ に気づき、若手とベテラン、理論と実践、業務間/施設間の“溝”を埋めることを目指しました。その意図どおり、活発な質疑応答や意見交換が行われ、非常に中身の濃いセッションとなりました。
近年では「若手の飲み会離れ」が進んでいると言われ、秋田でも同様の傾向を感じていたため開催に関して多少の不安がありました。しかし、実際にはその心配をよそに、懇親会は大いに盛り上がりました。普段の業務や将来への悩みを語り合う姿、宴会部長・鈴木優介氏(循脳センター)の指揮による「ゲーム」で会場が一体となる場面もあり、チーム秋田の結束がより強固になったと実感しております。
そして円滑な進行にご協力頂いた座長・演者の方々、ご協力頂きましたスタッフの皆様、共催いただいたメーカー5社の方々には心より感謝申し上げます。
最後に、私自身、Y・ボードに携わって約10年が経ち、そろそろ 次の世代へバトンを渡す“weaning(離脱)”の時期 が近づいてきました。次の担い手を見つけ、育てていくことがこれからの大きな課題です。自薦・他薦問いませんので、ぜひともご協力をお願いいたします。
大館市立総合病院 菅原明日香 会員
2025年10月18日から19日にかけて開催された第5回あきたY・ボード勉強会に参加しました。
1日目は呼吸・循環セッションで発表する機会をいただき、V-A ECMOの導入と搬送についてお話ししました。セッション終了後には他施設の方々とECMOについての情報交換をすることができ、貴重な経験となりました。準備段階から当日の発表にかけてYボード担当の永田様には大変お世話になりました。この場をお借りして感謝申し上げます。
人工呼吸器管理やペースメーカーなど普段従事している業務に関する内容が多く楽しみにしていましたが、中でも興味深かったのがEVTセッションでした。当院はEVTの症例数が少なく、デバイス知識の浅さや医師の治療戦略が読めないことが個人的な課題となっていましたが、今回の勉強会でバルーン選択のコツや事前の治療戦略作成などが紹介されており、今後の業務の参考にしたいと思いました。
勉強会や懇親会を通して他施設の方々と意見交換もすることができ、非常に有意義な時間を過ごすことができました。貴重な機会をいただきありがとうございました。
能代厚生医療センター 千葉秀平 会員
2025年10月18・19日に開催されたあきたYボード勉強会に参加させていただきました。技士会主催の他の勉強会やセミナーなどには何度か参加した経験がありましたが、この勉強会には初の参加でした。
今回の勉強会では技士の業務を分野ごとに分け、それぞれ従事している施設の方が講演する形で進められました。その中の一つのセッションで座長を務める機会を頂き、初めての役割で緊張しましたが貴重な経験を得ることができたと思います。
一日目は主に人工心肺やEVT、デバイスなどの循環器分野や人工呼吸器の管理についての講演がありました。
自分が座長を務めたセッションの「Micraペーシングシステム」の講演では、まだ当施設では扱いが少ないリードレスペースメーカについて、実際の植え込み手技やデバイスチェックの流れなどを再認識できたと同時に他施設の業務方法を知ることができました。また、「外来支援サービスFOCUS ON」の講演では、デバイスを遠隔モニタリングする新しいアプローチ方法を知ることができました。
参考になる点が多くあったため、今後の業務の確立や質を向上させていくために活用していきたいと思います。
二日目は透析分野や機器管理についての講演がありました。
透析分野の講演では、エコーを用いたシャント管理や穿刺方法、他施設での透析管理の仕方を学ぶことができました。自分は日常業務で透析に携わる機会が少ないですがシャント管理や穿刺をする際に、今回学んだ内容を活かして日々の業務に活かしていきたいと思います。
今回のY・ボード勉強会では、他分野の講演を通じて勉強会のテーマである「Mind the Gap」にあるように個人の認識や施設間での業務方法など、様々な「違い」を感じることができたと思います。その中でまだまだ理解不足な点や考えが及んでいない点があると実感したので、今後の業務一つひとつをより良くできるように取り組んでいきたいです。また、懇親会では他施設の技士とたくさん交流できたので有意義な時間を過ごせました。今後も機会があれば積極的に参加していきたいです。









