Skip to content

第18回秋田県呼吸療法スキルアップセミナー 終了報告

2025年3月9日(日)に第18回秋田県呼吸療法スキルアップセミナーを秋田大学医学部附属病院多目的室にて現地開催で開催いたしました。

 今年度も多くの職種の方々にご参加いただき参加人数は51名(秋田県臨床工学技士会員23名、非会員36名)の参加となりました。 午前の部は医師と看護師によるご講演が行われ、「重症度と病態で考える!ARDS、COVID-19の呼吸管理」と題し、秋田大学大学院医学系研究科 救急・集中治療医学講座 平澤暢史先生、「腹臥位療法における看護の実際」と題して秋田大学医学部附属病院 集中治療部2看護師 大鐘真李奈先生よりご講演いただきました。平澤先生は軽症患者の酸素療法の基本から中等症、重症患者(ARDS、COVID-19)における呼吸アセスメントについてご講演いただき明日から臨床に生かせる内容だったのではないかと思います。大鐘先生からは秋田大学における腹臥位療法のコツについてお話しいただき実施している他施設の方々からは多くのご質問をいただきました。今後の腹臥位療法管理について有意義な内容だったのではないでしょうか。

 午後の部は昼食を挟み、フィッシャー&パイケル株式会社 大場航様による「HFNC(High-flow nasal cannula)アップデート」についてご講演いただきました。HFNCの歴史から臨床応用、新しく販売されたOptiflowTM +Duetについてもご紹介いただき今後HFNCの活用が大きく期待できるお話をいただきました。続いて、理学療法士と臨床工学技士による講演が行われ、「人工呼吸器患者に対する早期離床・リハ介入」と題し、市立秋田総合病院 理学療法室 川越厚良先生、「人工呼吸器設定を紐解く」と題して秋田大学医学部附属病院 臨床工学センター 畠山拓也よりご講演いたしました。川越先生からは近年の早期リハビリテーションについて文献を用いて解説いただき実際とその効果についてご講演いただきました。川越先生には毎年リハビリと工学の協働についてもご講演いただき呼吸療法における多職種連携について再認識させられます。畠山より人工呼吸器設定の基本(おさらい)について解説いたしました。

 本セミナーは会費を他県セミナーと同等以下の安価な金額に変更し、現地開催で実施しています。3学会合同呼吸療法認定士の更新ポイントも取得可能であるため県内広くご参加いただいております。今後は秋田大学のみならず他施設でご活躍されている多職種の方々のご講演も模索して参ります。秋田県内は急性期や慢性期管理など患者背景が異なる施設が多いため幅広い方々にご満足いただける内容は難しい現状にありますが、来年以降も是非楽しみにしていただけると幸いです。

セミナーの運営においても参加いただきました理事・監事のご協力もあり無事盛会のうちに終えることができました。この場をお借りして御礼申し上げます。

来年度以降も秋田県の呼吸療法スキルアップ向上に寄与できるよう新たな可能性を模索して参りたいと思います。

(文責 畠山拓也)